オブジェクト指向プログラミングとは?特徴や実装方法について解説
1. オブジェクト指向プログラミングとは
オブジェクト指向プログラミングとは、プログラムを構成する要素を「オブジェクト」という単位で捉え、それぞれのオブジェクトがデータとメソッド(処理)を持つことによって、複雑な処理を分かりやすく表現するプログラミング手法です。OOPは、従来の手続き型プログラミングに比べて、プログラムの再利用性が高く、保守性が向上するというメリットがあります。
2. オブジェクト指向プログラミングの特徴
オブジェクト指向プログラミングには、以下のような特徴があります。
2-1. カプセル化
オブジェクト指向プログラミングでは、オブジェクトが持つデータやメソッドを、他のオブジェクトから隠蔽することができます。このように、オブジェクトの内部状態を保護することを「カプセル化」と呼びます。カプセル化によって、オブジェクトの内部状態を外部から直接変更されることを防ぎ、プログラムの信頼性を高めることができます。
2-2. 継承
オブジェクト指向プログラミングでは、既存のクラスを継承して新しいクラスを作成することができます。継承によって、既存のクラスの機能を引き継ぎつつ、新しい機能を追加することができます。このように、クラスの階層を構成することで、プログラムの構造を効率的に設計することができます。
2-3. ポリモーフィズム
オブジェクト指向プログラミングでは、同じクラスから作成された複数のオブジェクトが、同じメソッドを呼び出した場合でも、それぞれのオブジェクトが持つデータに応じた異なる処理を行うことができます。このように、同じメソッドを呼び出しても異なる処理を行うことを「ポリモーフィズム」と呼びます。ポリモーフィズムによって、プログラムの柔軟性を高めることができます。
3. オブジェクト指向プログラミングの実装方法
オブジェクト指向プログラミングを実装するためには、以下のような手順を踏む必要があります。
3-1. クラスの設計
オブジェクト指向プログラミングでは、クラスを設計することが重要です。クラスは、オブジェクトの設計図とも言えます。クラスには、オブジェクトが持つデータ(インスタンス変数)と、オブジェクトが行う処理(メソッド)を定義します。
3-2. オブジェクトの生成
クラスを定義したら、そのクラスからオブジェクトを生成することができます。オブジェクトを生成することを「インスタンス化」と呼びます。インスタンス化することによって、クラスで定義したデータやメソッドを持つオブジェクトが作成されます。
3-3. オブジェクト間のやりとり
オブジェクト指向プログラミングでは、オブジェクト同士がデータやメソッドをやりとりすることができます。オブジェクト同士がやりとりする場合は、メッセージを送ることで行います。メッセージを受け取ったオブジェクトは、それに応じた処理を行います。
4. まとめ
オブジェクト指向プログラミングは、現実世界をモデル化し、プログラムに反映させるための手法です。カプセル化、継承、ポリモーフィズムといった特徴を持ち、プログラムの再利用性が高く、保守性が向上します。クラスの設計、オブジェクトの生成、オブジェクト間のやりとりといった手順を踏むことで、オブジェクト指向プログラミングを実装することができます。